【スタッフ日記】野鳥観察シリーズ

みなさまこんにちは、安ちゃんです。

今回も野鳥観察シリーズなのですが、いつもと話題が違います! いつもは我家の庭に来る野鳥たちですが、今回は、近所の川の土手に住む白鳥です。

毎日通勤時に通る川の土手に住んでいる白鳥がいました。知りませんでしたが、白鳥も本来は外来種なのだそうです。人が日本に持ってきたのが切っ掛けで、そのうちに野生化した個体がいたそうです。
その白鳥が数年に渡り近所に住み着いていました。

詳しい経緯はワタクシもよく承知はしていません。聞いた話では、もともとはツガイの2羽いたのですが、片方の1羽が人から蹴られるなど危害を加えられて怪我を負ってしまい、飛ぶことが出来ずにココ住み着いたのが切っ掛けの様です。 白鳥の身の危険を察知した市民から連絡を受けた市の職員の方が別の場所に移動させるなど野鳥保護という観点では例に見ぬ保護をされたようですが、残念ながら怪我をさせられた1羽はその後に死んでしまったそうです。

白鳥が食料としたのが畑にある野菜でした。農家の方々の怒りもたまり、残ったもう一羽の安全も脅かされていたなかで、その白鳥はある日突然姿を消してしまいました。

ワタクシは、ついにもう一羽も殺されてしまったか。。。と残念に思っていた所、ある日の橋脚に張り紙がしてあるのを見つけました。

『コブちゃんは元気です。』

どうやらコブハクチョウという種類で、通称コブちゃんという愛称でご近所さんたちに親しまれていたようです。

そして、これも凄い偶然なのですが、ワタクシがその貼紙を老眼のピントを合わせるために近付きながら凝視していたところ、後ろから車に乗った紳士に声を掛けられました。

「コブちゃん探してますよね?今降ろしますから待っててください!」

なんと、コブちゃんはその車の後部座席に乗っていました。

コブちゃんを探していたわけでは全然ないのですが。。。流れ上、「コブちゃん探してませんよ!」というのも悪いので、しばし河原を散歩するコブちゃんを眺めていました。

この紳士曰く、このまま放置しておくと農家の方との対立も強くなり命が脅かされるので、見過ごすことが出来ずに、やむにやまれずコブちゃんを連れて、夜の間は自宅の庭に置き、昼間は近所のお寺の池に預かって貰っているとの事でした。そして運動の為、コブちゃんお気に入りのこの河原に散歩に連れて来ているようです。

驚きました。世の中、優しい方がいるものです。前記の通り、野鳥の保護は慎重を期す必要があります。野鳥の取扱いに関する法律もありますし、鳥インフルエンザなど素人には分からない難しい問題もあるようです。この紳士は、行政と連絡を取りながら保護を続けていると仰っていました。
見ているとコブちゃんもこの紳士にすっかり懐いていて、二人三脚の様に後ろをついて回っています。

「レタスが好物で、1日2つ食べるので大変なんです。」というお話を聞き、保護するのも相当に大変そうで、思わず感情だけに流されて、「ワタクシがウチの庭に引き取りましょうか?」と言いそうになってしまいましたが、この紳士とコブちゃん2人の絆を壊してはいけないと思いなおし、言葉を飲み込みました。今度レタスを差し入れしたいと思います。

本来は自然の中で生きている野鳥も、様々な事情で一ヶ所に定住することとなり、食料を求めて農家の野菜を食べてしまう。動物にとって畑や田んぼはホテルバイキングの食事の様に見えることでしょう。
世の中では害獣と呼ばれている動物も多くいますが、彼らは自然の中で暮らしていて、その結果人間に害を与えてしまう。そしてソイツは外来種。。。どうしたら良いのでしょう?いろいろと考えさせられる出来事でした。

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