【スタッフ日記】趣味のギター

こんにちは、金曜日担当の安ちゃんです。

今日はワタクシの宝物をご紹介!!

それはギターです。 数あるワタクシの趣味の中でもダントツで長く楽しんでいるのがギターです。この10年、めっきり触る時間が減ったとはいえ、かれこれ通算40年近く続いている趣味がギターの収集、そして勿論それを弾く事、分解して改造する事、触る事、磨く事、塗装を剥がして塗り替える事、近くから眺める事、遠くから眺める事、撫でる事、抱えて寝る事です

我が家には沢山のギターコレクションがあります。とても1枚の写真には収まり切れません。。。どころか1つの部屋にも収まり切れません(笑) これでも随分と整理して減らしましたが、まだ恐らく70〜80本位はあると思います。

これら全部、ワタクシがまだ独身で、自由の身だった(?)頃に汗水流してコツコツ集めたものです。

(結婚してから増えていないのは決して禁止されている訳ではなく、あくまでも自主規制です

クリックで拡大出来ます

身体はひとつなのに、こんなに沢山⁇ と言われますが、世界中で買い集めた1本1本には買った場所、時期などそれぞれに想い出が詰まっていて、音色は勿論、手触り、材質、形状など全てが特徴的で愛おしいものです。

ギターは勿論、音色が1番大切ですが、それは素材の良さと木工技術が詰まった集大成が奏でてくれるもので、ギターそのものは木工芸術品です。美しいギターの木目は、海の波音や炎と同じで、自然が作り出した造形美と言いますか、唯一無二の木目柄は1日眺めていても飽きません。天然木を着色したり、クリアコートしたりするだけで、こんなにも美しく輝きます。是非写真をクリック拡大してご覧ください。まるでアンティーク家具の世界の様ですが、しかもこれが良い音色を奏でてくれるのですからギターの魅力は計り知れません。

また、全てのギターは2本と同じものはありません。同一品種の材木で、同じ形をしたギターでも、育った環境、時期、裁断の面取り方法、目の詰まり方による音の振動伝達の違いなど、天然の素材である木材には同じものが2つと存在しないので、木の個性が音色に反映されて非常に奥深いものなのです。

そして、その奥深さをさらに深いものにしているのが、経年変化です。木は生き物であり、空気中の湿気を吸ったり吐いたり呼吸をしています。塗料の種類にもよりますが、一般的に数十年経ったギターは、樹液に含む油分が抜け、乾燥した状態になります。乾燥した木ほど振動伝達性能が向上し、”良く鳴る”ため、コンディション良くメンテナンスされた古いギターほど良い音がします。当然値段も高くなり、ヴィンテージと呼ばれるギターも沢山あります。

アコースティックに比べて木の影響が少ないと思われるエレキギターにも、木の乾燥に加えてピックアップと呼ばれる収音マイクの経年による磁力低下という自然現象によって、現代テクノロジーでも完全再現不可能な独特な音になるという幸運も重なって、凄いギターに成長しているそうです。(当然ワタクシはそんな高価なギターは持っていませんので映像で見聞きするだけですが。。。)

中でもギブソン社の1959年に数百本制作された『レス・ポール』モデルは、ギター界のストラディバリウスとでも言いましょうか、塗装が剥げたり割れたり汚れたり、古びたギター達が、3,000万円4,000万円という高値で取引されています。私がギターを集め始めた頃はまだ2~3百万円で取引されていました。勿論それでも当時のワタクシには高価すぎて買えませんでしたが。。。

↑色も褪色してヒビだらけのヴィンテージ『レス・ポール』
写真:http://www.abalonevintage.com/

そしてもう一つの宝物は、生前のレス・ポールさんにNYでお目に掛かった際に頂いたサインと写真です。レス・ポールさんは、単にエレキギターの発明家だけでなく、多重録音技術の発明や、世界的なギタリストとしてのミュージシャンの顔もありました。当時76歳だったレスポールさんが、極東から来た22歳の無名日本人との会話を楽しむ様に前のめりでお話しして下さったお姿、包み込まれる優しい雰囲気は今も鮮明に覚えています。伝説のギターの神様とギター談議が出来た事は生涯の思い出です。サインは大切にレスポールモデルのギター達と共に飾らせて頂いています。


妻には、これらのギター達、我慢して置いておけばギターの価値はどんどん上がるから!と言って見守って貰っていますが、実はワタクシのギター達が数千万円の価値になる事はあり得ません(笑) 昔のギターに使った材料の良さと現代の量産品ではスタートラインが違いますし、塗装方法や諸々過去のものとは違います。それでもコレクションの中には既に50歳前後のギターもありますし、あと50年置いておけば少しだけでも価値が上がるギターもほんの数本くらいはあるかと思います。

えっ? 50年後? ワタクシ100歳になっております(笑)
是非とも老後の楽しみにしたいと思います。

 

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