【スタッフ日記】幻のギター

みなさまこんにちは、安ちゃんです。

つい先日、とある休日の朝、友人からテキストメッセージが入りました。

「本物の59年買おうと思うんだけど、手に入る?」

このメッセージを見てワタクシは一気に夢から覚めました。それどころか、思わずスマホを手に立ち上がってしまったほどの興奮状態となりました。

59年というからには1959年の事です。人によっては古酒? 自分の生まれ年のワインの事?などいろいろ思い浮かぶかもしれません。

しかしワタクシにとっての59年とは、一択、“バースト”という愛称で呼ばれる『1959年製 レスポール』というギターです。 数年前の投稿記事【趣味のギター】でも少し触れていますが、エレクトリックギター界の幻と言われているギターです。

1959年といえばワタクシも生まれておりませんが、当時265ドルで1958年から1960年まで約1500本が生産されたと言います。その1500本のギターも雑に扱われたりして、一時期はアメリカ中の納屋を探し回る様な事象もありました。そして残念ながら多くのギターが既にこの世から消えてしまいました。その中でも59年製は弾きやすくて一番人気があるため希少価値も高まっています。写真集まで出ている位です。

当時265ドル(当時360円の為替レートで約10万円)だったギターが今や3千万から4千万円、コンディションの良い物では7千万円とも言われています。この世の中、なかなか本気で59年を買いたいと言える人は限られていますが、ワタクシの裕福な友人がこの「59年を欲しい!」という事は、コンディションの良い品物を本気で探したいという事です。

もはや世界中探しても数百本しかないギター、しかも60年間の時を経てコレクターが手にしている骨董品的な価値のものではなく、現在も尚、超一流楽器として通用するものを探すとなると、世界中に数十本あるかどうか?という世界です。と言う事は、お金が有るから買える!という物ではなくなって来ていると言う事です。音楽業界のあらゆるコネや信頼関係など、入手する為のハードルは高いです。売る側も扱いを知らない素人に譲る事は絶対にしません。楽器は温度管理や湿度管理も大切で、ましてや古い木材で出来ているギターの扱いは365日一定温度と湿度で、セキュリティー万全の金庫の様な鍵の掛かる専用の管理保管室を自宅に用意する必要もあるかもしれません。
既にこの世界では、怪しいブローカーなども暗躍するので、本当に信頼が出来るルートを辿って慎重に探していく必要があります。 ワタクシ、近いうちの友人の本気度を再確認した上で、ワタクシの思い付く限りのミュージシャンコネクションをフル活用して極上の59年レスポールを探すプロジェクトを開始するかもしれません。もし、そんな世界遺産的59年に出会えた暁には、再度こちらのブログでご報告させて頂きます!

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